多くの社会人は、学生のときに日本学生支援機構(JASSO)の奨学金を借りています。
通常は、働きながら返済するのですが、転職をするときは、前職を辞めて失業状態になり収入がなくなってしまいます。
そうすると、いままで返せていた奨学金を、急に返すのが難しくなってしまいます。
そんなとき、転職活動中(失業中)であることを理由にして、返済額が減ったり、返済期限を猶予してもらえる以下の制度がありますので、紹介します。
減額返還制度
転職にともなう失業などの返還困難な事情が生じた場合に、毎月の返還額を半分に減額して返還することができます。
毎月の返還額を減額するため、転職活動中でも、無理なく返還を続けることができます。
申請するためには、証明書を提出することが必要です。
適用期間は12か月(6か月分の割賦金を12か月で返還)で最長10年(120か月)です。
なお、延滞している場合は申請できないので、注意が必要です。
返還期限猶予
失業などの返還が難しい状態のときに、審査により、一定期間は返還を先延ばしにしてもらえる制度です。
審査により承認された期間は奨学金を返還する必要がありませんが、期間がすぎると返還を再開しなければなりません。
延滞する前に、所定の書類を提出してすみやかに手続きをおこなう必要があります。
なお、返還すべき元金や利息が免除されるものではありません。
手続き
なお、いずれの制度も、失業状態を証明するために、(1)雇用保険受給資格者証のコピー、(2)雇用保険被保険者離職票のコピー(3)失業者退職手当受給資格証のコピー(4)雇用保険被保険者資格喪失確認通知書のコピーのいずれかを証明書として提出する必要があります。